【ゲームアーカイブ】レトロアーケードの逆襲! オリジナルの良さをそのまま受け継いだ『アステロイド』




アタリが1979年に発売したアーケードゲーム『アステロイド』が、1999年10月21日に同名タイトルとしてリリースされた。よく、レトロなゲームを現代風のアレンジで発売するタイトルが出るが、どれもオリジナルの良さを失っているものが多かった。制作者側がよかれと思い作っているのだとは思うが、本来持っているハズのオモシロさのポイントがずれてしまっているのであろう。

しかしながら、このゲームはそれらのものとは違っていた。画面こそ3Dが多用された作りとなっているが、オリジナルのゲームを知っている人がちょっと遊んでみて、すぐに「これってアステロイドじゃん!」といえるような作りになっているのである。

これを開発したアクティビジョンでは、このタイトル以外にも『インベーダー』や、テーブルテニスの『ポン』などをアレンジした作品も発売している。どちらも、オリジナルのテイストを失わずに、ゲームの本質をうまく引き出した作品に仕上がっている。昔のアーケードファンや、まったくそれらのゲームを遊んだことの無い人でも楽しめるのである。

オリジナルの『アステロイド』とはどんなゲームか?

まず、オリジナルの『アステロイド』を知らない人のために少しゲームを説明しておこう。先ほども書いたが、このゲームは1979年にアーケード機用として登場したシューティングだ。ベクタースキャン方式(※1)で描かれたワイヤーフレームのゲーム画面が、なんともテクノな感じが漂う作品である。

このゲームを開発したきっかけのようなものは残念ながら手元に資料が無いので不明だが、見た目が世界初のTVゲームともいわれている対戦型宇宙船シューティング『スペースウォー!』(※2)を、ひとり用にアレンジしたようなゲームデザインをしているので、もしかしたらそこからヒントを得たのかもしれない。基本的には、宇宙空間に漂っている隕石をすべて破壊すればいいという単純な内容だ。

画面は固定されており、上に通り過ぎていった隕石や宇宙船などは、下から出てくるというように繋がっている。宇宙船は上下左右自由に移動することができ、いかにも宇宙空間っぽく、慣性の法則を利用したような動きをするのだ。大きい隕石などは破壊すると細かく砕け、時には猛スピードで時機めがけて飛んでくることもある。さらには、おじゃまキャラのUFOなどがやってきて、攻撃を仕掛けてくるのだ。

慣性の法則が働いているため、あまりにもスピードを出して移動するとコントロールが不可能になり、隕石に衝突してしまう。基本的にはあまり大きくは動かず、こまめに宇宙のゴミを掃除していくという戦術が有効だ。ちなみに、このゲームでもとある条件をクリアすることにより、このオリジナルバージョンのアステロイドを遊べるようになる。

アイテムを導入し、さらにゲーム性を高めたアレンジ

画面こそ3Dなのだが、ゲームは2次元空間で、オリジナルとほぼ同じである。今回のアレンジバージョンに伴い、新たに追加された機能として特に目立つのが、パワーアイテムの導入だろう。様々なカラーをしたカプセルが画面上に現れ、それを取ることによりパワーアップアイテムを使用可能になる。

宇宙船の周囲に向けて、プラズマレーザーを発射できたり、誘導ミサイルを撃てたりできるのである。このアイテムほしさに、ついつい無理をしてしまい隕石と衝突なんてこともあり、ゲームを熱くさせているのだ。

また、ステージもいろいろと工夫がされており、ブラックホールが登場する面では、中央に吸引力を持った空間が存在し、じっとしていると引き寄せられてしまう。それをうまく移動しながら隕石を破壊して行かなくてはならないのだ。

さらに、マルチプレーで、友人同士で一緒に隕石破壊を楽しむこともできる。レトロゲームを楽しむというよりも、十分ひとつのゲームとして堪能できる仕上がりだ。このアステロイドの面白さにまだ触れたことがないのなら、一度遊んでみる価値はあるだろう。


▲宇宙に漂うゴミを掃除していくのが、キミの使命だ。


▲赤く光っているカプセルが、パワーアップアイテム。氷のような結晶体は、破壊して細かく砕けた後、それぞれが自然に大きく成長してしまうので注意。


▲このゲームで選べる宇宙船は3種類。機動力が高く扱いやすいダガー。旋回性能と移動能力が高いレイピア。攻撃と防御力が高いロングソードだ。


▲ブラックホールが登場するステージ。中央に長時間いるとダメージを受けてしまう。


▲ベクタースキャンのなんともいえない味わいまで再現されている、オリジナルバージョンも収録。ただし、ゲーム中であるアイテムを入手することが条件!?

※1
ベクタースキャン方式
ブラウン管のスキャン方式の一種。画面の特定部分に、直接ビームを放射し表示する方式をとっており、ワイヤーフレームなどの線画を高速に表示することが可能。これを利用したゲームとして、その昔『スターウォーズ』や『バトルゾーン』などの大ヒットアーケードゲームが登場したほか、家庭用ゲーム機『高速船』なども発売された。

※2
『スペースウォー!』
1962年に、マサチューセッツ工科大学ハイテック鉄道模型クラブのスティーブ・ラッセルがデジタル・イクイップメント社のミニコンPDP-1用に作ったゲーム。31個のミサイルを装備した宇宙船が戦うシューティングで、ベクタースキャンで描かれている。

(高島おしゃむ)

ゲーム概要

タイトル:アステロイド
メーカー:SME・インターメディア
対応ハード:Windows 95/98
ジャンル:シューティング
発売日:1999年10月21日
価格:7800円(税別)

必要環境
CPU:Pentium 133MHz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:75MB以上
CD:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480 16bitカラー
サウンド:SoundBlaster互換のサウンドカード

Activision is a registered trademark of Activision,Inc.©1998 Activision,Inc. Asteroids is a trademark and © of Atari Interactive,Inc.,a Hasbro affiliate.All rights reserved.All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners.

こちらは、ゲームが発売された当時に書いた記事に一部加筆・訂正を加えたものです。データ等は当時のままになっています。




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